PEファールドリーダー / PE FURLED Leader
1種類の長さでも長短のティペットを扱いやすい設計の、PEファールドリーダー
ティペットとフライラインの橋渡し役
このリーダーの意図は、ティペット以外は何時も同じシステムで、長いティペットが有利な状況には長いティペットを付け、短いティペットが有利な状況には短いティペットを付けるというものです。結果、何処でも、慣れたシステムを使えます。
ナイロンのショートリーダーに長いティペットを接続すると扱いにくいです。ファールドリーダーはその比重により、ターンの力が強く、ティペットの長短をあまり気にしません。フライラインの延長のような、ティペットを操作しやすいリーダーです。
具体的な使い方
ファールドリーダー自体は135cm(4.5ft)程度です。これにティペットを1ヒロ半(150cmx1.5=225cm=7.5ft)繋いで使ったり、長い方が有利な時は2ヒロ(150cmx2=300cm=10ft)を、短い方が有利な時は1ヒロ以下を、それぞれセットします。
ティペットを6Xにするなら、5Xを70%で6xを30%とつなぐようにしてみてください。7xが必要な場面になったら、そこにまた20%足すこともできます。一般的には、5,6,7,8X程度を用意しておけば良いのではないでしょうか。
リーダーのバットは3番フライラインを、リーダーのティップは強度3X,しなやかさ4X程度を意識しています。ティペットは5Xからの接続をお勧めいたします。
メンテナンス方法
亜麻仁油でコートされています。事前に赤ミューシリンを塗りつけて置いてからご使用ください。
レベルフライラインやダブルテーパーのフライラインの両側ティップそれぞれに、このファールドリーダーを付けっぱなしにすると楽です。赤ミューシリンを塗る時に、リーダーを含めたフライラインの前後を入替えれば、釣行当日のメンテナンスでも、赤ミューシリンがよく染み込んだ状態で使えます。
汚れの洗浄は水洗い、または皿洗い用中性洗剤でさっと洗ってください。長く洗剤に漬けると、亜麻仁油も落ちます。
シーズン終了後に亜麻仁油の再塗付もお勧めです。袋などで亜麻仁油に漬け、取り出して風乾させます。
その他Tips
メンディングを繰り返すタイプの釣り方には不向きです。リーダーは使っているうちに多少の水分を含んでくるため、メンディングでは水面から剥がしにくくなってきます。メンディングを入れずに、静かに一発で決めてしまってください。
ピックアップはロールピックアップ等が良いです。フライも水面を引きずらず、浮力持続に役立ちます。
亜麻仁油でのコートを前提としていないファールドリーダーよりも細めですが、ターン力は必要十分にあり、風の影響を受けにくいです。コートを前提としていないものに対して亜麻仁油をコートすると、重くなりすぎます。
経験上、ファールドリーダーを切断やほつれさせてしまったことは無く、かなり長く、シーズンを通して使えるようです。ミスキャストでウィンドノットを作ってしまっても、解けなくなることはありませんでした。
市販テーパードリーダーには、ティップとバットそれぞれにテーパー無しの部分があります。このファールドリーダーでは、それぞれティペットとフライラインがノーテーパー部の役割を担います。
ロングリーダーが話題になることはよくありますが、「ロングリーダーの実はロングティペットである」と話の結びが来るのはよくあることです。フライを本物の虫の様にドリフトさせることが、フライフィッシングの肝でも楽しみでもあります。ティペットを長くすることは、手っ取り早くドリフトの質を上げます。その長くなったティペットを扱うためには、長いリーダーやロッドが、多くは有利になります。しかし、釣る場所によっては、その長さが不利になり、楽しさを遠ざける一因になってしまうことがあります。一つのタックルである程度の応用が利くこと、いつもの竿でいろいろな川を釣りたいという意図がこのリーダーにはあります。基本的にはメンディングは控えめに、様々なポイントにそこに適した種類のキャストで、時には強く、時にはそっとフライを入れ、魚の反応を見るという使い方です。